早出し型8枝五等分について

ご無沙汰してます。

先日まで開催していたWGP2022にて、幸運にもネオス2位でありながら繰り上げにより全国出場をすることができました。

今回は予選、本戦で使用した8枝五等分について書いていこうと思います。

来期もお世話になるかもしれないため、「全部書く」と言うより「良く聞かれるとこを書く」といった感じで短くまとめたいと思いますので、良ければご覧下さい。

画像は公式、Utool様。いつもありがとうございます。
適当な略称バンバン出します。ご容赦下さい。



1 デッキレシピ



50だけ見たい方はここまで。読んでいただきありがとうございました。

2 デッキコンセプト




横拾い早出しによる横の安定供給により高い打点を喋り続けつつ、早出し一花の自動能力によりキャンセルを誘発。




身代わりによる盤面維持能力の高さを活かして数ターン同じ事を継続し、相手とクロック差を広げ、新連動で詰め。


このコンセプトを完遂するために周りのカードを固めていく。

3 採用理由(一部)

・新1連動ではなく旧1連動を採用する理由




新1連動の強みと旧1連動の強みを比較し、今回のデッキコンセプトにより合致する旧1連動を採用した。(新1連動を採用して回したことがないため、新連動でやっていた方は良ければコメント下さい。語りましょう。)

新1連動は、山札がある程度残っている場合は早出しに繋がるキャラを複数サーチすることができ、コンセプトである早出し多面を達成しやすいように見える。

しかし、早出し一花の連動が最大威力を発揮するのは山札の枚数が多い状況であり、もっと言うならばメタ拳や横拾い早出し等豊富な選択肢を取ることができるリフレッシュ後が最も適していると言える。

新1連動を最高効率で使った次のターンにリフレッシュしている場面は想定しずらく、逆にリフレッシュが望めるタイミングでは新1連動を強く使うことができない。




さらにL0相殺と早出し条件のL0はどちらも山札を削りながら手札を整える効果であり、早出しパーツが控室に落ちてしまうことを考慮すると、それらを集めるための1連動を山札からのサーチにすることは効率が悪い。


また、このデッキは1連動をした次のターンはL2であることが望ましい状況が多い。L1キャラは身代わりで継戦することができるが、1連動の横を続けて持つことができる期待値はとても低く、相手にかける負担がとても少なくなってしまうためである。


光景を持たないこのプールが1点×3のターンを作ってしまうことは相手の圧縮を許してしまうことに繋がりやすく、可能な限り避けたいため、僅かながらでもL1の状態でのキャンセル率を向上させてしまう新1連動を使うことはやや適していないと考える。(早出し連動ができないゲームでもL2で山を圧縮する連動が打てる、という強みもあるため一概には言えない。)



旧連動は、控え室が最も多いリフレッシュ直前に最大効率を発揮することができ、早出し条件や身代わりに確定でアクセスしながらスムーズにL2の早出しに繋げることができる。また、2周目の山札でキャンセルを複数狙うコンセプトに対して、リフレッシュ前のツインドライブによる横戻しがとても適している。

リフレッシュ前の小技としては、確実にL2に上がるようにツインドライブを使って確山の枚数を調整したり、リフレッシュ前の山札に残った早出し連動の横をツインドライブで強引にストックに埋め、リソースを確保しながら早出し横拾いで確実にアクセスしたり等もできる。

1周目の山削りが機能せず、横拾い早出しを使って1連動をもう1ターン継続する展開になった場合でもこの連動は強く、1連動のために消費した身代わりを再度拾い直し、早出し一花を守るための身代わりを確保することができる。山からサーチしなければならない新1連動では実現しにくい差別化点でもある。

・タバコを採用する理由




パワカだが積み得ではなく、リフレッシュを目的としたタイミングの山集中のバリューを大きく落とし、横拾い早出しのトップチェックで手札に加わらない等バグ要素でもある諸刃の剣。

しかし、旧1連動のみでL3を複数枚集めることは再現性が低いため採用。このカードのみでL3を拾うことができる可能性がある他、1連動複数面の再現性向上、星杏テキストによる1連動を喋るタイミングの調整などを駆使してL3を複数枚集めきる。

早出し一花が弱い残山数枚の状況を解決、横拾い早出しをプレイする前に打つことで盤面を消費しない星杏を行う、上振れて電源タイトルを破壊等、輝くシーンを上げればキリがなく、デメリットを負って採用する価値が十分あると判断。

・移動が2枚の理由

カードとして弱いため。ストックに埋葬しにくい1連動に加えて複数枚のタバコとドキテマ、そもそも早出し一花を展開するリフレッシュ前に回収できれば十分である点を考えて最低限まで削った。L2でのクロックがほぼ必須になったがドローの上振れもある以上必要経費と判断。



空いた枠には0相殺が引けないゲームのハンドリソースを作ってくれるオカ研。サブテキストのトップチェックも偉く、タバコの期待値上昇、1周目の枝トリガー率の上昇などオカ研として使わないゲームも腐らない。

・1相殺を採用する理由



1連動の横が引けないゲームの際に、オカ研やタバコから手札に加えてゲームを強引に作る。

行きで負けない最低限のパワーで置き相殺として運用し、ダイレクトラインを貰ってドキテマを無理なくプレイしながら打点を作りつつ、手札を整える。また、身代わりで生存させることで複数ターンのツインドライブを行い、枝のトリガーを狙う。

横の性質上引けないゲームはどうしても無視できないため、サブプランとして数枚欲しいが、これ以上の枠が難しいギリギリの一枚。

4 不採用理由(一部)

・ソウル減拳



メタ拳を枝で埋める選択肢を失いたくない+早出し連動1回目で拾えない場所にいてほしくないといった理由から、メタ拳が2枚欲しいため枠がない。山上を見ることにコストを回す以上2cかかるテキストも重いと考える。

・バウンス



詰めの打点をサポート、5面盾回避、ソウル減やメタ拳に固められた盤面の解決、身代わりによる複数回使用等、理想値最強。

しばらく入れて回していたが、早出し一花が成立してからしか触る機会がなく、バウンスが必要なくらい逼迫した試合では逆にバウンスにアクセスする手間や、起動するための一枚の損失を許容できないことが多く、結局はオーバーキルのためのカードになってしまうことが多かった。



一方、誇張なしの一時間ゲームになった京都決勝の反省から、盤面を除外する方法自体は必要であると感じる。海神+2000応援や、海神+ありや+亜希の10000に早出し一花が触られることがストレスになったこと、身代わりをした後の枠に自然にプレイできること等から応援の採用に至った。教えてくれた仲間に感謝。


デッキの中身について書いている部分は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました。

正しい択に応えてくれるとてもいいデッキなので、ぜひストレージからパーツを漁って組んでみて下さい。研究してくれる民は時間切れが最大の敵なのでてきぱき回せるようにお互いに頑張りましょう。

何か質問や指摘などがありましたらTwitterで連絡してください。このデッキのことは結構愛しているのでこいつらの血肉になることなら何でも聞きます。

以下にはWGP2022の反省などをダラダラ書いています。負けた人間の反省なんで結構どんよりしてますが、お暇な方はぜひ。













番外 WGP2022の反省

こんなことを書くのは読み手と組んでくれた横を不快にさせてしまうかも知れませんが、今回のデッキはDcideに対して大きく不利であるため、WGP2022に持っていくべきではありませんでした。

今回の最大の反省点はこの事を事実として受け止めるまでに時間をかけてしまったことです。

中盤から詰めのタイミングまで常に3~4点を喋り続け、光景を有していないこのデッキは並程度に機能したDcideがきれいにストックを積み上げた瞬間に圧縮を崩す術を失って詰んでしまうわけですね。横を貼るのをやめて打点調整できるほどリソースもないので横は貼るしかありません。考えてみれば当たり前のことでした。(同様の理由で東リベもほとんど無理そうですが、あっちは個体数的にもデッキ相性上の不都合くらいに割り切れそうです。)

こんな当たり前のことに気付くのが遅れてしまったのはDcideと対面してこなかったから、というわけではありません。



調整の段階で付き合ってくれていたDcideはラミリスを採用し、積んだストックを使って集中に依存しきらない継戦をするサブプランを搭載した独自の構築でした。集中ノーヒットのド裏目を回避するためにリソースを消費しながらリフ直後を立ち回るデッキだったため、こちらの不利要素が薄れていたデッキだったのだと思います。体感五分程度の戦績だったため十分このデッキは戦えると考え、相当な自信でCS等にも持ち込んで調整していました。(無限回打ってもらったこいつには本当に感謝してる。断じてこいつのせいではない)

あるCSで海神全力の8宝Dcideに当たり、圧縮からキャンセルを多く作られ負けてしまったこともありました。この時にはまだ問題に気付けていませんでした。横が2トリしてしまった後に宝連動で綺麗に詰められてしまったという負けた瞬間のイメージだけが先行してしまい、負けの本質に気付いていなかったんだと思います。

京都予選でもDcideとは二回対戦しました。一人は事故った上に泣く泣くありやプレイ、一人は2/1を積極採用など、積んだリソースを中盤に吐き出す展開だったこともあり、たまたまこのデッキの弱点が隠れたまま勝ちを拾うことができてしまいました。



その後、全国が決まったこともあり、仲間の一人が自分と同じデッキタイプの五等分を回してくれていました。彼はしばらく回した後にDcideをしっかり使う方針に決め、自分ともフリーをしてくれましたが、その時自分はようやく事の重大さに気付きました。

亜希を思い出に飛ばすことをギリギリまで堪えて海神を思い出に飛ばすことに注力し、2000応援を大事にして中盤の10000ラインを確保。積み上げたストックで容赦なく集中を回し、集中を圧殺して集中をプレイし再度圧縮、また集中。オペトルを絡めて一瞬も山札が弱くなるタイミングを作らない。こちらがトリガーを重ねてしまった一瞬を見逃さずに2/1で打点を押し込む。こちらは終盤になるにつれ光景ケアを要求され、やっと舞い込んだ相手の下振れを狙って詰め切ろうとした瞬間に飛んでくるジャック。

週を分けて彼とフリーをしましたが、通算勝率は2割切っていたくらいだったと思います。


全国はトリオであることもあり、Dcideに必ず当たるわけではない以上、練度に自信があったこの山を持ち込むことを決めました。きっちりDcideを二回踏み、一度は相手の事故と自分の上振れに味方され勝ちを拾いましたが、二戦目は完封されてしまいました。(この二戦目にはいくつか致命的なプレイミスもありましたが。)その敗北が予選落ちの決定打になってしまったため、悔しい限りです。


今期は何かと縁があり、知り合いも多く増えたありがたいシーズンでしたが、多くの対面経験を積むことができていなかったことは本当にもったいなかったと痛感しました。デッキへの愛着と半端に結果が出たことによる自信で思考が止まっていたことを反省し、勝敗をしっかり分析して手遅れにならないうちに最適なデッキ選択ができるよう、来期も頑張っていきたいです。


普段打ってくれている人、Twitter等で絡んでいる人、全てに感謝を。今後もよろしくお願いします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。