前回の記事は思ったより多くの人に見ていただけました。ありがとうございます。
今回は、富士見の構築の中で最近人気が集まっている(主観)、電源軸について書いていきたいと思います。
1 デッキレシピ
今回もレシピからいきましょう。
富士見で電源やるなら8電源、そんなイメージが強いと思いますが、今回は6電源2宝の構築です。
カード毎の採用理由の解説に移る前に、「なんでこんな構成になったのか」について触れていきます。
2 8電源富士見について
まずは、一般的な8電源富士見に採用されるカードについて軽く触れていきます。
8電源の象徴。パワーゴリラ達の母。
広域1500はもちろん強力ですが、専用電源からリアニメイトした際に発動する全体+1500も非常に強力です。
並の盤面はトモノリといすずで踏むことができるようになるので、レベル2に上がった瞬間に問答無用で盤面を制圧できます。
この手の後列は腐りやすいですが、回復もついているため比較的腐りにくいですね。
かわいい。
パワーゴリラその1。
レベル2に上がった瞬間に早出しし、トモノリを引き連れて相手の盤面を破壊します。
アーシアの電源対応と組み合わせることでパワーが14000にまで到達し、ほとんどの相手をリバースできます。
この値はSAOの2/2リズベットが、シリカの前にいて、かつリーファが盤面にいて、その上で2000拳を打たれてやっと同値になるほどの威力です。半兵衛がいればそれすら越していきますね。
更にクロックシュートがついているため、最近の2/2キャラがよく持っているアンコールテキストを無視して倒すことができます。発動すれば。
かわいい。
パワーゴリラその2。
レベル1の段階で電源でリアニメイトします。
「新章 神楽ひかり」等の2/2ガウルより更に高い最大パワーを持っていますね。
フリーバウンスや盤面除去に弱い点はより濃くなっていますが、それらを持たない相手に大きな負担を強いることができます。
かわいい。
富士見が持つ防御札。
固めた面、電源で温存したストック、この2つがぴったりと噛み合う。
CXによってソウルが撒けないと非常に硬い。
かわいい。
これら4枚によって、8電源富士見は「電源タイトルに対して比較的強く出ることができる電源タイトルである」と言うことができます。
もちろん、一般的な電源タイトルが得意とする相手もそのまま得意であるため、環境的な立ち位置は悪くないでしょう。
一方、カッチカチの面でサイドアタックを連打してくるひなろじ等はやや苦しく感じますね。
3 デッキコンセプトとキーカード
今回、電源軸を考えるにあたって、自分が感じたことが、既存の8電源のテンプレにおける「回復の少なさ」です。
既存の8電源に採用されるレベル3は、基本的には上記の3種類、加えて1点バーンの深夏をピン差ししているかどうか、というところでしょうか。
せっかく面を固めることができ、ソウル減少の防御札を持っているのに、回復を持つレベル3がアーシアのみ、という状態に違和感を感じました。
そもそも間合いはダメージをシャットアウトするのではなく、軽減するだけなので、回復もしっかりできないと効果が半減してしまいます。
アーシアが回復を持っていますが、前提は電源による早出しですし、アーシアのみに依存することはできないでしょう。
そこで今回は、「回復ができるレベル3をあと1種類採用する」ことを目指し、構築を始めました。
そこで注目したのが、「トゥアハー・デ・ダナン艦長 テレサ」です。
4 各種採用理由
・レベル0
黄色発生源、かつ手札補充。
純粋に枚数が増える他、レベルアップしてから電源処理に移ることもでき、電源と非常に相性が良い。
無駄に集中を捻らす山を加速させることができるため、効率良くストックを貯めることができる。
序盤に絶対引きたいため4枚採用。
緑発生源。
手札処理も強いが山札操作のテキストがメイン。
このデッキは回復と4コスト防御札で耐久するため、将来的にストックがそれなりに必要である。
また、トモノリやガウルの関係で後列は埋まっている状態でアタックに入ることも多いため、初パンCX噛みはなるべくしたくない。
そこでこのカードに初パンを任せ、CX噛みをケアする。
電源が2パン目以降に捲れた場合、このカードを圧殺して盤面を強固にしていく。
当然電源を探すためや打点確定のためにテキストを使うこともできる。
ゲーム中いつでも欲しいため4枚採用。
今回のゴブスレ3000移動対策枠。
レベル1でのリフレッシュを安定させたかったため、山札を削る能力を持つこのカードを選択。
3ルックシスティーナや4ルックルミアを採用できなかったため、あと少し削りたいときにも重宝する。
貴重な0アタッカーであるが、他に枠を回したかったため3枚採用。
今回も控え集中。
どうしてもアタッカーが足りないときに上のテキストを使うことがあるが、2/2知弦を採用してないので基本空気。
しかし、山集中は青であることが弱く、CXトリガーによる1000パンプも役に立つことは少ないと考えこちらを採用。
張り替えることも多いが、レベル0に触りにくいため4枚採用したかった。しかし枠がギリギリであり3枚採用。
富士見の代名詞(?)、レベル0光景。
今回はレベル0であるが故に触りにくく歯噛みする。
相手がストック圧縮でキャンセルゲーをしてきた時の勝ち筋。
1枚がストックに埋まっても無理に掘らなくても済むように2枚採用。
半兵衛のクロックコストやライナ&フェリスのクロック交換でCXが飛ばないようにしたり、きれいなストックを積んだりするためにトップチェックを使いたい機会が多いため、使い回せるこのカードを採用。
しかし枠もキツく、2枚目以降の役割がないため引ければラッキーとしてピン。
・レベル1
ガウル。
面を固めるコンセプトであるため、少しでも返しが硬いカードを。
1週目で1枚手出ししたいため3枚採用。
1/1も返しが硬いカードを選択。
くりむ連動は気にしない方がいい。
ストックを消費できるレベル0が集中しかないため、手出しも割とする。
終盤には完全に腐るので3枚採用。
2000拳。緑も偉い。
集中の回収は他に回したいため、素引きの確率を上げるために2枚採用。
・レベル2
レベル1で1枚確実に出せるように3枚採用。
拳枠。
メタテキストは桜、アスナ、調、アーシアのような上位後列に対して刺したい。
基本的にバフだけで見たらアーシアで十分だが、噛んだCXを吐き出せる後列が集中以外で欲しかったため採用。
リフ直後にアーシアをクロックして、回復しながら控室に置いたりすることもある。
1枚設置できればいいのでピン。
・レベル3
レベル2以降はいつでも控室にいて欲しいので4枚採用。
回復を持ち、色も構築の邪魔をせず、対応にコストがかからないため間合いとの噛み合いも悪くない。
さらに対応が宝であるため、レベル2以降に無理をしてクロックドローをしなくてもCXを探すことができる。
モカと違い、連動は2面で十分であるため4投はしない。
間合い、トモノリ、1/1を4枚採用する枠を1枚ずつ回して3枚採用。
山上から引っ張ってきたいため3枚採用。
半兵衛で拾うことができるが、序盤は持ちにくい。
しかし終盤に拾うのも大変なためレベル1くらいからなるべく抱える努力をしたいところ。
クロックを詰める火力があまり無いためこのカードを持てないとダメージレースで負けやすい。
レベル2での早出しの他、回復が要らない3-0のタイミングで出したいレベル3でもある。
レベル2になったタイミングでしっかり1枚握っておけるように3枚採用したいのだが、枠が苦しく2枚。
これを削っているのは弱いと思うので増やすための枠を見つけたい。
5 不採用カード
前回のデッキのゴブスレ3000移動対策枠。
vsゴブリンスレイヤーを考えた際、他キャラサイド不可のデメリットで面が空くと、松明(鼻呼吸)で後列を引っ張り出され、トモノリのパワーが下がってしまう。
前回のデッキはデメリットが重い場面は他のアタッカーを用意する余裕があったが、今回のデッキはその余裕がないことも多い。
有利な盤面を自分から壊してしまうことを危惧して不採用。
富士見の回復持ちレベル3。
折紙&狂三は、テキストのコストが重すぎて間合いと噛み合わない。
ルミアは電源で出すレベル3として弱く、早出しとして考えてもいすずを差し置いて出すほどの価値はない。
ハルナとくりむは対応が持ちにくく、電源の枠を更に削るか、別のサポーターを積まないとまともに連動を喋れない。
これらを考え、今回はまとめて不採用、テレサ採用に至った。
トップチェック持ち。
オカ研はぜひ積みたいが、他のレベル0に枠を譲って不採用。
小猫は面を固めたいコンセプトに合致しないため不採用とした。
ひなろじピンポイント。
電源で出しながら経験を達成し、ニーナにずっとチャンプしながらアンコールすれば勝てるのでは?という電波を受信して採用していたが、2/1真冬が欲しくなりクビに。
誰か積んで感想を教えてください。
6 デッキの回し方
レベル0と電源以外はマリガンで捨てます。
半兵衛と電源でひたすらハンドアド、ボードアドを稼ぎ、ストックを積みます。
レベル1でトモノリを出したいため、手札の電源は1枚抱えておきたいところですが、電源はガンガン貼っていくべきと考えています。
基本的には通常ドロー、クロックドロー、3パンで電源チャンスが山上6枚分あるためですね。
噛まないならCXはキャンセルに回るわけですし、手札に固まった方が困るので、積極的に電源は貼っていきます。
レベル2は電源、いすず早出しを駆使して盤面をより強固にしていきます。
このタイミングから宝を抱えるか、山に返すかを判断していきます。
相手がレベル3でこちらの盤面を踏める様子がなく、ダイレクト面が多くできるなら、いくら宝対応を打っても普通に止まるので、宝はライナ&フェリスで山に返していきます。
榛名香澄のようなゴリラや、めぐみんのような無条件除去を持っている相手には、それらを割り返しながら3打点を入れるチャンスであるため優先度が高いですね。
あえてアーシアを前列に置いて、相手のレベル3にあえて踏まれることも考えると、点数が刻みやすくなります。
しかし、それでも止められるとアーシアが消えた分盤面が弱体化するので一気に厳しくもなります。そのせいで後述のシュタゲに負けました。状況に応じて。
間合いをゲーム中1回、ないし2回打ちたいため、集中や早出し等、道中で消費するストックの数には十分注意してプレイします。
レベル3開始時には7~8ストック程度を目指しましょう。
7 最後に
この構築ですが、ほぼ同じ構築でBCF仙台のフリーマッチで回していました。
通算では4-3。
FEVERモカ、本電源シュタゲ、超電磁砲に負けましたが、それぞれデッキはしっかり機能してくれたので、電源富士見というコンセプトそのものの強力さを感じました。
その中でもテレサは役割をしっかり務めてくれたので、今回タッチしてみたのはそれなりに正解だったと思います。
テレサはモカと狂三の影に隠れたかわいそうな存在ですが、非常に良いカードなので、今回の構築に限らず色々な使い方を探していきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
Q. 8電源にテレサ突っ込んだだけじゃないですか?
A. せや。